ベアメタルリストア
ベアメタルリカバリを使用すると、データ、設定、アプリケーション、およびオペレーティングシステムを含む完全なMicrosoft®Windowsシステムを、何もインストールされていない新しいコンピュータに復元できます。
現在のファームウェアで対応しているベアメタルリカバリの対応OSは以下の通りです。
- Windows Server 2012以降のサーバ向け Windows OS(Windows Server 2016 および 2019の ReFSパーティションは未対応)
- Windows 10以降のクライアント向け Windows OS
・ ベアメタルリカバリは、同じハードウェアへのリカバリにのみ対応しています。
・ ベアメタルリカバリを可能にするには、すべてのシステムボリュームとシステム状態をバックアップする必要があります。
Windows Server 2016 および 2019の ReFSパーティションは未対応
・ ベアメタルリカバリは、データを復元するシステム上の既存のすべてのデータを上書きします。 そのため、他のリカバリ方法が利用できない場合にのみ、ベアメタルリカバリをお勧めします。
・ Hyper-VのゲストOSイメージ、MSSQLや Exchangeの DB部分はベアメタルリストアでは復旧されませんので、ベアメタルリストア完了後に個別にリストアを実行してください。
Windowsをフルバックアップし、ベアメタルリストア後、ショートファイル名はリストアされません
ショートファイル名を利用しているアプリケーションがインストールされたものをリストアする場合に注意が必要です。(例:PowerChute)
サービスやレジストリの登録等にショートファイル名を使用されているアプリケーションの場合は、APC社の技術情報に類似した内容のように、システム全体もしくはドライブに対してのショートファイル名の設定を有効後にアプリケーションを上書きインストール(もしくは再インストール)を実施頂く必要がございます。
参照:PowerChute Business Editionでバックアップソフトでのリストア後にPCBEサービスが起動しない問題について
Step1: Windows ADKと Windows PEアドオンをインストール
Barracuda Bare Metal Recovery Kitは、WinPEベースのブータブルISOを作成するために使用されます。
必要なファイルの入手
1: Bare Metal Restore ISOを作成するために以下のファイルを入手する必要があります。
マイクロソフトから:(https://docs.microsoft.com/en-us/windows-hardware/get-started/adk-install)
- Windows ADK(最新バージョンのもの windows2008R2等であっても最新バージョンのADKを使用ください。)
- ADK用のWindows PEアドオン(最新バージョンのもの)
Barracudaから:(Barracudaクラウドコントロールにログインして、「システム」>「ソフトウェアダウンロード」のリンクをクリック)
- Barracuda Backup Bare Metal Recovery Kit
Windows ADKをインストール
- adksetup.exeを実行してWindows ADKをインストールします。
- 「このコンピューターにWindowsアセスメント&デプロイメントキット - Windows10をインストールします」を選択して、既定のインストールパスのまま「次へ」をクリックします。
- 「Windows10キットの匿名の使用状況データを Microsoftに送信しますか?」で「いいえ」を指定して、「次へ」をクリックします。
- 使用許諾契約で「同意する」をクリックします。
- 機能選択はデフォルトのままで、「インストール」をクリックします。
- 「ファーストステップガイドを起動する」のチェックボックスにチェックせずに「閉じる」をクリックします
ADK Windows PEアドオンをインストール
- adkwinsetup.exeを実行して、ADK用のWindows PEアドオンをインストールします。
- 「Install the Windowsアセスメント&デプロイメントキット Windows Preinstallation Environmentアドオン - Windows 10 to this computer」を選択して、既定のインストールパスのまま「次へ」をクリックします。
- 「Send anonymous usage data to Microsoft for the Windows 10 Kits?」 で「No」を指定して、「Next」をクリックします。
- 使用許諾契約で「Accept」をクリックします。
- Select the features you want to installではデフォルトのままにして、「Install」をクリックします。
- インストールが正常に完了したら、「Close」をクリックします。
Step2: Bare Metal Restore ISOに含めるための追加ドライバの準備
Windows PEにデフォルトで含まれていないドライバを利用している場合は、Bare Metal Restore ISOに追加のドライバを含めることができます。
追加のドライバを含めるには、以下の要領でドライバを準備してください:
- ドライバを補完するためのフォルダを作成します。(例:
C:\drivers-for-bmr
) - ハードウェアベンダから必要なドライバをダウンロードしてください。
- ドライバが自己解凍型アーカイブまたはZIPファイルにある場合は、ドライバを解凍します。
- 抽出したファイルを調べて、BMR ISOに含めるINFファイルが少なくとも1つあることを確認します。
- 手順3で作成したディレクトリに、手順3で抽出したドライバをコピーします。
TIPS ドライバの収集
Bare Metal Restore ISOを作成する際にドライバを追加して ISOが作成できるようになったものの、ドライバの入手に苦労刺される場合が多いです。
この場合、Windowsの標準ツールを利用することで効率的に現在利用されているドライバを収集することが可能です。
DISM.exe /Online [/Get-Drivers | /Get-DriverInfo | /Export-Driver]
例:エクスポート先をC:\drivers-for-bmr として指定した場合:dism.exe /online /export-driver /destination: c:\drivers-for-bmr
エクスポートされたドライバを指定してBMR ISOを作成してください。
Step3: Barracuda Backup Bare Metal Restore Kitを解凍する
- BarracudaBackupBmrKit-XYZZ.zipアーカイブファイルを解凍します。
- コマンドプロンプトを開き、手順1でアーカイブを展開したBarracudaBackupBmrKitフォルダに移動します 。
- 作成したいISOに対応するコマンドを使用してスクリプトを実行します。(スクリプトがBMR ISOを構築するのに数分かかることに注意してください。)
create_bmr_iso.bat { amd64 | x86 } <ワークスペース> <作成したISOの出力先> [オプション:追加ドライバの保存先]
- 追加ドライバーなしの 64ビットISOの場合:
create_bmr_iso.bat amd64 C:\winpe-workspace C:\bmr.iso
- 追加のドライバと 64ビットのISOの場合:
create_bmr_iso.bat amd64 C:\winpe-workspace C:\bmr.iso C:\drivers-for-bmr
- 追加ドライバーなしの 32ビットISOの場合:
create_bmr_iso.bat x86 C:\winpe-workspace C:\bmr.iso
- 追加ドライバー付きの 32ビットISOの場合:
create_bmr_iso.bat x86 C:\winpe-workspace C:\bmr.iso C:\drivers-for-bmr
4. ワークスペースを削除します。( C:\winpe-workspace
など )
5. CD-Rなどに書き込み、ISOをブータブルディスクとして作成します。
Step4: ベアメタルライブCDで起動(復元するシステム側で操作してください)
1: Step1の手順4で作成したベアメタルライブCDを使用して、復元するシステムを起動します。
2: CDブートに成功すると、Windowsの起動画面が表示されるので、しばらくお待ちください。
3: ベアメタルリカバリを開始する前に、警告画面が表示されます。「Next」をクリックします。
4: ネットワークの設定を行います。設定を行い「Next」をクリックします。
- DHCPを利用する場合:デフォルトで DHCPが選択されているので、「IP Address」に割り当てられた IPが表示されていることを確認します。
- DHCPを利用しない場合:「DHCP」のチェックを外して、「IP Address」、「Subnet Mask」、「Default Gateway」を入力します。
この時、「Network Interface:」がグレーアウトしている場合があります。これは、ベアメタルライブCDでサポートしていないネットワークカードを利用しているためです。
Windows用のネットワークドライバを用意して「Load Network Driver」ボタンをクリックして読み込んでください。
ご用意いただくドライバについて
BBSのファームウェアバージョンにより入手できるベアメタルライブCDのバージョンが異なります。
ベアメタルライブCDで利用している Windows PEのバージョンに合わせた Windows用ドライバをご用意ください。
- 6.2.04 -- Windows PE 4.0 (Windows 8/2012用ドライバをご用意ください。)
- 6.3.03 -- Windows PE 5.0 (Windows 8.1/2012 R2用ドライバをご用意ください。)
- 6.4.00 -- Windows PE 5.0 (Windows 8.1/2012 R2用ドライバをご用意ください。)
5: 待機状態になりますので、バラクーダバックアップにログインするします。
Step3: ベアメタルリストア操作(Barracudaクラウドコントロール側で操作してください)
1: Barracudaクラウドコントロールにログインして、「リストア」>「リストアブラウザ」を選択します。
2: リストア対象サーバ覧から、ベアメタルリカバリを行うサーバの「リストア」リンクをクリックします。
3: 3段目のテキストボックスに、Step2の手順4で設定した IPアドレスを入力して「リストアの開始」をクリックします。
Step4: リストアパーティションの選択(復元するシステム側で操作してください)
1: Step3の手順 3を実施後、復元するシステムがわの画面を確認します。
2: ベアメタルライブCDで起動したシステム上に回復可能ボリュームのリストが表示されるので、全てチェックして「Next」をクリックします。
ベアメタルリストアに必要なため、ブートおよびシステムボリュームを選択解除することはできません。
この時、「Label」が全てグレーアウトしている場合があります。これは、ベアメタルライブCDでサポートしていない RAIDカードや HDDコントローラを利用しているためです。
Windows用のRAIDカードドライバを用意して「Load Storage Driver」ボタンをクリックして読み込んでください。
ご用意いただくドライバについて
BBSのファームウェアバージョンにより入手できるベアメタルライブCDのバージョンが異なります。
ベアメタルライブCDで利用している Windows PEのバージョンに合わせた Windows用ドライバをご用意ください。
- 6.2.04 -- Windows PE 4.0 (Windows 8/2012用ドライバをご用意ください。)
- 6.3.03 -- Windows PE 5.0 (Windows 8.1/2012用ドライバをご用意ください。)
- 6.4.00 -- Windows PE 5.0 (Windows 8.1/2012 R2用ドライバをご用意ください。)
3: 実行可否のダイアログボックスを確認し、続行する場合は、「Yes」をクリックします。
4: 警告メッセージのダイアログボックスを確認し、続行する場合は、「Yes」をクリックします。
5: 復元が完了すると、下記のメッセージが表示されますので、「OK」をクリックします。
6: 全てに緑色のチェックがついていることを確認して「Next」をクリックします。
7: ベアメタルライブCDを取り出して、「Reboot System Now」をクリックして再起動します。
8: 初回起動は Windowsエラー回復処理の画面が表示されます。「Windowsを通常起動する」を選択して、起動します。